前回は骨盤の関節が硬いと腰の骨や筋肉にかかる負担を和らげてくれるクッションが弱くなるため、腰に対して疲れが蓄積しやすいというお話をしました
今回は脊柱、つまり背骨全体の動きが腰痛に関連しているといった内容です
まず背骨は
頚椎(首の骨)が7個
胸椎(背中の骨)が12個
腰椎(腰の骨)が5個
合計して24個の骨から構成されているのが一般的です
この24個の骨は厳密には全て違う形をしていて
その一つ一つに役割があります
例えば
頚椎(首の骨)のうち1番上と2番目の骨は
首を回す動作をするときによく動く形をしていたりするのです
腰の骨に関しては
実は腰椎(腰の骨)は前に上体を曲げたり、逆に反らせるような動作はスムーズにできますが
体を捻るような動作には向いていません
単純に腰の骨だけを捻った場合、腰の骨5個全ての動きを足しても
角度として5°程度しか腰の骨は回らないことがわかっています
ゴルフのスウィングや、体操で腰を捻る動作をするとかなり上体が回る感じがしますが
実はそれは腰が回っているのではなく
腰の周りの関節が共同で動くことで大きく体全体を捻っているのです
これはひねる動作だけでなく他の動作でも同じことが言えます
しかし当院に来院される腰痛の患者様を診させていただくと、この全身の共同運動がうまくできていない方が
非常に多いように感じます
上にも述べたように、背骨は24個あり前かがみや後ろに反る動作などでは
単純な腰の骨の動きだけではなく背骨全体のスムーズな運動が重要になってきます
首から背中から腰にかけて共同運動ができることで大きく、スムーズな運動ができるのです
これが日常生活の姿勢や、運動不足で極端に硬くなってしまった関節だとこの背骨の共同運動ができなくなります
つまり、極端に腰の骨にだけ負担がかかる動きを繰り返すことになります
正常な腰の動きに比べると、背中や首の動きが悪くなっている方はなんと
3倍〜5倍も腰にかかる負担が変わってくることもあります
このような状態でいくら腰の筋肉をもんだり伸ばしたりしても状況は良くなりません
その場は緩めてもまた腰に負担を集める癖がついているからです
場合によっては体を支えるため必要で緊張している筋肉でもあるため、無理に緩めようとするとかえって悪化することも考えられます
マッサージをしてもなかなか改善しない理由はここにあるのです
どこに治療に行っても効果が得られなかったという方
何としても腰痛を治したいという方は当院までご相談ください